2011年2月5日土曜日

白夜行

映画の公開に伴いもう一度読んでみた。
この作品を言葉で表わすことは到底難しいと思う。
登場人物の「負の感情」が交錯しあったとても悲しく、心がえぐられる作品。

亮司や雪穂は20年間何を考えて生きていたのだろう。

作品の中で雪穂が言ったように彼女の人生に太陽はなかった。
暗闇の中で生きていた少女に射す一本のヒカリ。
それが希望の光ではなくても彼女は生きることが出来た。
希望の光だと自分を殺し、生き続けた。
そのヒカリになり続けることで彼は存在する意味があった。
黒子であり続けることで生きる意味があった。

読み終わった後 胸に込みあげる感情。
私が東野圭吾作品の中で一番好きな作品です。